呼吸器疾患
気管および気管支、肺など、呼吸に関する疾患を診療します。
もっとも身近な病気としては風邪、インフルエンザ、気管支炎、肺炎などがあります。
また、肺気腫・気管支喘息・慢性気管支炎・肺がんなど、慢性に経過する疾患も扱います。
どのような症状の時に受診すればよいのでしょうか。
咳やタン、ヒューヒューと呼吸時に音がする、ゼイゼイと息苦い、息切れ、血痰、胸痛などです。
また、健康診断で胸部レントゲンでの異常を指摘された時も受診が必要です。
主な呼吸器疾患
(気管支)喘息
主に呼気時にヒューヒューという音が出て呼吸が苦しくなり、時に朝晩に症状が悪化する傾向があります。
時としてアレルギーに関連することもあり、アレルギーに対しての治療も同時に必要な場合もあります。
喘息に罹患している気道は、症状がないときでも気道炎症が続いている状態にあるとされ、これにより気道が狭くなり空気が通りにくくなっています。
また、炎症がおこっている気道はとても敏感になっていて、正常な気道ならなんともないホコリやタバコ、ストレスなどのわずかな刺激でも狭くなり、発作がおきてしまいます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、慢性気管支炎
タバコ煙などの有害物質を長期に吸入することで肺や気管支に炎症を惹起する疾患で、肺胞や気管支が壊れてしまう病気です。喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。
初期には殆ど症状が出ず、階段などで息切れがする程度です。
しかし、徐々に呼吸困難が悪化していきます。また、心臓や消化器の病気を合併することもあります。
喫煙者の15~20%はCOPDを発症します。
肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。治療によっても元に戻ることが難しい病態です。
肺がん
現在、日本人の癌死亡率では男女ともに肺がんが1位です。
症状が出にくく、症状があったとしても「風邪やタバコのせい」だと思って早期発見が難しい病気です。
原因として代表的なものが喫煙と受動喫煙です。
咳などの症状が続く場合には、医療機関を受診することをおすすめします。
肺炎
肺に炎症が起こる病気の総称です。
細菌が原因のことが多いですが、ウィルスやカビで生じる事もあります。
風邪だと思っていたら肺炎だったということも少なくありません。
症状としては、微熱が続く、息が浅くなる、呼吸が速い、ぐったりする、食欲が無いなどがあり、気づかないまま悪化させることがあります。
肺炎で亡くなる方は、年間で約12万人に達します。その内の96.8%が65歳以上です。
肺炎にかからないためには、肺炎球菌やインフルエンザウイルスなどのワクチン接種が重要です。